2017年6月9日金曜日

やわらかに、すべやかに

岡野大嗣さま


ありがとうございます。本当に嬉しくて、三ヶ月も経ってしまいました。


 土曜日の午前のうちに目がさめて陽につつまれてあくびすること


これは岡野さんに触発されてできた歌です。せっかくなので続きを書いてみます。


 自分より背の高い窓あけて風やわらかに全身おしかえす

 すべやかに地球の表面なでてから髪、睫毛、眼球なでた

 うららかと言うにふさわしい午後がもうすぐそこまで迫りきている


書きながら明らかに前の歌と違うことに気がついて、これはやはり連作というより続きなのだろうと思います。
私も往復書簡つづけたいです。ゆっくり行きましょう。


藤 明日香

2017年3月1日水曜日

味のする風

午後の授業ってAMラジオって感じで耳に心地いいよね

プリントであおいだ風はぬるくって馬のあくびに生まれたような

窓枠にぶらさげた手に風が来てルーズリーフの穴を抜けてく

犬が風かんじてるのを盗み見てたらこっちにも来てくれた風

春風が倉庫の窓を揺するのをマットの耳は歌とおもった




藤 明日香さま

こんにちは。
たまにはこんな回があってもいいかなと思って短歌を置いていきます。最近、短歌をよくつぶやいておられますよね。それに触発されて。
1900年初頭の船便でも、もっと往復できていそうなペースになってしまいましたが、この往復書簡は続けていきたいです。

岡野大嗣